裏山調査隊、奥利根のとばぐちをゆく。

裏山調査隊、そのミッションは裏山を調査すること~
当地の裏山は広大なので油断はできませんが、その中でもドア to ヤマを目指し、
身近でマイナーで奥深い世界から得られる愉悦を目指します。

今回のメンバーはみなかみ生まれ・在住在勤の3人。
私以外のお二人は、ホントに調査の意味もありながら歩いています。
ただ愉悦を目指しているのは私だけですね・・・
最初は3㎞ほど林道を歩きます。雪は締まっていて歩きやすいけど、外傾しているのでちょっと怖い!
そして、短いトンネル。
素掘りの隧道というのでしょうか、途中鉄板で補強されている所がありますが岩がむき出し。

長さが短いので、真っ暗になることはありませんが、かなり雰囲気あります。
林道途中から、ゆるい斜面を選んで高度をあげていきます。
このあたりは水上周辺では珍しくなだらかな地形が続く場所。
砂防堰堤があり、植林地も多いです。かつては林業のためにずいぶん使われていたのででしょう。

長い植林地を抜けると、ブナ林の中、広い尾根を登っていきます。
穏やかなお天気で、とても気持ち良い。
谷の向こう、真っ白い尾根が見えてきました。あちらは下山路に使う予定。

立派なブナの木がたくさんあります。
そして、立派なクマ棚もあります。
周囲のブナの木、そこら中クマの爪痕だらけでした。

ブナの木に切り付けがありました。
昭和二十二年、その後は、ちょっと読めないな。
奥利根にはマタギが活躍したころの切り付けがあるといいますが、これはちょっと登山者っぽいですねぇ。

急斜面を越えて、尾根に出ました!
上州武尊山が綺麗にすそ野を広げています。
見渡す限り、みなかみ町の町域だと思うと、凄まじい広さ・・・
この町で山や自然に関わる仕事と趣味を続けている調査隊員達にとっては、この景色はひときわ興味深いです。

今日はピークを2つ踏み、周回するプラン。
1つ目のピークを越えて、広々した鞍部からゴールを目指します。
谷川連峰の山々が大きく迫ってきました。
スペクタクル~

地図上で見てる限りだと、二つのピークは近そうだったけど・・・
実際は小ピークが連なり、けっこうあるなぁ。
この日は下界は夏日。
暑すぎてスパッツを取ってしまいました。

目指す山頂に着きました。
どどーん!
ナルミズ沢源頭部が足元に見えます。
人工物の無い山域。
先行者も後続者もいない、静かな山。

上越国境の山々が見渡せます。
平が岳や至仏山はなじみがありますが、大烏帽子、烏帽子などの山々が一望。
昼を過ぎてズブズブと雪がゆるんできたので、スパッツ着用して下山開始します!

途中にクマのらしきうんちがありました。
ゆるっとしたやつに並んで、固そうなやつが落ちていたのですが、これが冬眠中の「とめ糞」というやつでしょうか?
写真には肝心の固そうなほうを写し損ねてしまいました・・・

下山開始から2時間ほどで林道に出られました。
途中、すごく急な場所や、危険な場所も無く、穏やかな残雪ハイキングコースに大満足です、が、
ここからまた4㎞ほど歩き。
長いぜ・・・

冬の間はスキー場のリフトばっかり乗っていたので、脚が弱い・・・
筋肉痛の気配を感じつつ、歩を進めます。進まなきゃ帰れない!
宝川本流は、とんでもない流量になっています。
迫力がスゴイ。

行きしなはチョロチョロだった小川も、融水が増え、ジャンプ渡渉になりました。
春です。

無事、暗くなる前に戻ってこれました。
帰りは近くに住む友人のお家によって、お父さんお母さんのお話を少し聞く。
今日行ったあたりにスキー場があったのだとか?裏山、興味深いです。
■記録
4月19日(土) 天気:快晴、無風
距離:18㎞ 累積標高差:1400mくらい
林道入り口駐車場(6:30)→試験地(7:52)→ピーク(12:10)→林道(14:30)→林道入り口駐車場(16:30)
裏山調査隊の皆さんありがとうございました。
また裏山調査、行きましょう🌷
素敵な写真もた~くさんありがとう!
