プライベートハイク・初夏の吾妻耶山🌱【ガイド山行記録】

ゴールデンウイーク後半、とっとこ~とっとこ~

今回は地元の名山、吾妻耶山(あづまやさん)です👌

仏岩ポケットパークから山頂へ

今日のスタート地点は、みなかみ町の水上地区と新治地区の境の峠です。

新緑でキラキラの森を歩きます。

気温の高い日でしたが、谷から風が吹きあがり、爽やか~

尾根筋に出ると、ミツバツツジの紫ピンクが見え隠れ。

今年は当たり年かな、よく花がついてます。

Photo by Y. Tamiya

今回はタミーちゃんから素敵な写真をたくさんお借りして、書いております。

たみちゃん、どうもありがとう!!

そして、少しですがシャクナゲもありました。今年は裏年で花が少ない。

ガッカリさせてしまうかな、と思っていましたが、

「これも自然のことで、面白い」とおっしゃって頂き、少し安心。

シャクナゲを見ると、ラリグラス(ネパールの真っ赤なシャクナゲ)を思い出します。

また行きたいなぁ、ヒマラヤ。

台形の山頂部を持つお山、最後のパートは急登を越えて、岩が積み重なった凹部を通ります。

北面の窪地だからか、まだ残雪がありました!

Photo by Y. Tamiya

山頂周辺は利根溶結凝灰岩でおおわれています。

およそ700万年前の火砕流によるもので、奥鬼怒のカルデラが起源と言われているそう。

柱状節理が発達していて、すき間が多く、水を含みやすい構造です。

そのため、この地層の下には湧水点が多くあり、湿地や池が多く見られます。

私の家の水道も、少し南にある湧水から引いています。

水源は小さな池で、コポコポと水が沸いており、お魚が泳ぎ、妖精が飛んでいます。

石宮のある山頂へ

台地の上に上がると、ほぼ平らになります。

最近まで雪があったのか、キクザキイチゲやスミレなど春のお花も。

Photo by Y. Tamiya

たみちゃんの写真、光がキレイですね。

5分ほど歩くと山頂に到着!

3時間くらいかけて、ゆっくり歩きました。みんな元気いっぱい~

大きな3つの石宮があります。昔から地元の村々に厚く信仰されていた山。

それぞれのお宮には村の名前が刻まれています。

谷川連峰が近くに迫ります。

いつも見る角度と違う谷川岳、どれか分かりますか~?

樹々の葉っぱがまだ開いていないこの時期限定の展望台。

伝説ではヤマトタケルノミコトが、亡くなった妻を偲び「アヅマ(吾妻)ハヤ」と声をあげたことが、山名の由来と言われています。

そしてこの山を見るとき欠かせない視点は、薪炭林・採草地としての利用です。

険しい北面は二次林の雑木林、山頂台地から南側はカラマツ植林地が広がっています。

沼田真田家五代、真田伊賀守がお社を作ったそう。

過酷な税を課して領民を苦しめ、とうとう改易された評判の悪いお殿様ですが・・・

ちなみに、片野家はこのお殿様の馬を助け、家を建ててもらったという話が言い伝えられています。

領地をよく見て回ったりしてたのかな~とは想像します。

下山とすいせんまつり

戦後しばらくまでこの山で、使えるものは使いつくされていたと思います。

そんな山だからか、この山域はいわゆる山菜がなんか少ない。

とはいえ、人気のコシアブラやタラの芽、コゴミなどが見つけられました~

Photo by Y. Tamiya

山の植物や動物を見ながら、下山していきます。

暖かくなり、小さなヘビちゃんも出てきました。

ヤマカカシかな・・・

Photo by Y. Tamiya

トコトコ下っていくと、ノルンみなかみのゲレンデに出ました。

林道を下って、下山完了です!

折よく、ノルンはすいせんまつりの真っ最中。

チューリップも咲き始めてイイ感じ。吾妻耶山も良く見える~

カフェですいせんソフトをいただいて、ひんやりしてから帰りました。

ノルンの社員の皆さんに良くして頂き感謝です。

Photo by Y. Tamiya

今回は、私のいちばんの地元の山をご案内しました。

来ていただきとりわけ嬉しい思いがありました。ありがとうございました✨✨

ちなみにヒルが沢山いる山なのですが、この時期はカラカラになりやすいので快適に歩けます。

しかも、展望が良い!ナイスなシーズンです。

ぜひシャクナゲを見に、またいらしてみて下さい!

里山として使われてきた山である一方、山全体でニホンジカの食痕が見られ、シカが増えていることを感じました。

私にとって地元の山であるとともに、未来のフィールドを考える糧になる、大事な場所です。

今回歩いて、初夏がこんなに素敵だということに、改めて気づきました。