銀山平より越後駒ケ岳 駒の小屋泊

7月初め、避難小屋泊で越後駒ケ岳に行ってきました。
1日目
今年は枝折峠までの車道が通れないため、銀山平から入山します。
駐車場は銀山平森林公園です。トイレもあるので便利!

銀山平は標高800m弱からスタート。山頂もずいぶん遠く見えます・・・
枝折峠から登ると標高1065mからスタートできるので、通行止めでなければそちらが主流です。
林道から山道に入ると、沢を一つ渡っていきます。
雨が降ったら渡渉できなくなりそう。なかなか渋い登山道です。

その後はしばらくゲキサカ。
しかも標高が低いので暑い!
気持ち良い森ではありますが、汗が吹き出します。標高差500mってこんなにキツかったか~?

2時間弱で標高1300mほどの道行山に着きました。
越後駒ケ岳がかなり近くなりましたが、雲がかかってきた様子。
小屋まで雨降らないといいな。

そのあとは緩やかなアップダウンをしながら、山頂直下の岩場まで快適に歩きます。
途中は残雪があるところも。涼しくて良いのですが、山の上にぽっかりと口を開けた百草ノ池(もぐさのいけ)は、雪に覆われて全く見えませんでした・・・残念!
山頂直下の岩場は高度感すごい。
雪渓が残る斜面は見事です。
道は狭くないし、難しくもないのですが、天気が悪かったら嫌な感じです。

歩き始めてから4時間ほどで山頂直下の「駒の小屋」に着きました!
ガスガスですが小屋に入ると人心地になります。
こちらが今日のお宿。
休憩していた日帰りのお二人組からお菓子をいただきました。
しかも地元・南魚沼の「ことう」のお菓子嬉しい!ご馳走様でした~


無人小屋なので、設置されている料金箱に2000円を投函します。
2階建ての小屋は毛布と銀マットがあり、とてもきれい。管理の皆さまありがとうございます!
外はガスガスですが、とりあえず山頂を目指します。
大きな雪渓を登り、山頂まで20分ほど。可愛らしいサイズの神様にお参りしました。

小屋に戻ってきたら、山小屋蔵書チェック。コンパクトながら個性的で充実のラインナップですね。
今回はソロで時間もたっぷりあるので、たくさん本が読める~

夜には前の小屋番さんの写真集や、小出山岳会の出版物などを読みました。
地域の読み物があると、山のことや山域の事がいろいろな視点から見られるようになるので、とても面白いです。
2日目
ガス晴れてくれ~と思いつつ起きると、まずまずの天気!
ラッキーです。こんなに雪が残っていたのですね~

喜び勇んで山頂に再トライします。
山頂の神様もなんだか機嫌が良さそう?

越後駒ケ岳はいわゆる越後三山の一角です。
三山のあと二つ、八海山方面は雲の中でしたが、お隣の中の岳とつながる稜線が見えました。山の朝は良いですね。

越後駒ケ岳や中の岳の周辺は残雪が多いですね。さすが豪雪の国です。
初夏の花盛りかと思ってきましたが、雪渓の下はこれからのよう。
下山を始めると、登山道すぐ脇に見える雪渓が崩落していました。
昨日の昼から今朝にかけて起きたようです。遠いから分かりにくいけど、かなりの厚みがありそう。
ブロック雪崩怖い。


下山はサクサクと、最後は来た道を戻らず、道行山から枝折峠方面へ歩きます。
今は明神峠と呼ばれる峠は、車道ができる前は枝折峠と呼ばれていた場所。
銀山平から魚沼方面へ抜ける「銀の道」として、生活道の一環だったそう。

お堂にお参りしたら、銀の道を下って銀山峠を目指します。
往路使った尾根道よりも、昔の人が通った道だけあって、険しい箇所が少なく歩きやすかったです。
道の途中に白い陶器が埋まっている。これは古い碍子のようです。

ダム開発の時代、銀山平へアクセスする国道が開かれる前は、ここに電線を通していたのだそう。
途中、木の電柱の跡(根元)とおぼしき切り株もありました。
銀山の人や物資の往来があったのが信じられないくらい、まったく人の気配はありませんでした。
石抱橋まで戻ってきました。
石抱は「拷問所のあった所。膝の上に重石を積んで自白を強要した」のが由来だそう・・・!
案内板の文章がポエムです。詩人が原稿を書いたのですね。

記録
7月1~2日
1日目 銀山平森林公園7:00・・道行山9:00・・駒の小屋11:20(泊)
2日目 駒の小屋6:30・・明神峠(旧枝折峠)9:55・・銀の道分岐11:30・・駐車場12:00

後日譚
この山行の翌日、週末の下見に谷川岳に行ったりしていたら、
猛暑の中、体力を消耗したのでしょうか。
夜になるとご飯が食べられなくなり、吐き気と下痢が何日か続きました・・・キツカッタ。
村のお医者さんに行った所、診断は「暑さによる疲れと急性胃腸炎」とのこと。
熱中症になると炎症物質が体内で増え、下痢になることがあるのだそうです。
点滴をするかと思ったけど、水は飲めていたので経口補水液を飲んでダラダラ過ごすことに。
それでも、軽症の熱中症とは違って、水分が補えればすぐに回復するわけではなく、動けるようになるまで3日ほどかかりました。
上越周辺の山は、夏は本当に暑いです。どうぞ皆さん無理をせずにお過ごしください・・・