プリンスルートから登る平ヶ岳の秋

秋真っ盛りの平ヶ岳に登ってきました!プリンスルートからの平ヶ岳。
銀山平のお宿の登山ツアーに参加という形になります。とても快適なお宿の様子もレポします。
山行の記録
- 日程:2025年10月10日(銀山平前泊)
- ルート:宿(3:50)=バス80分=林道終点(5:25)→玉子石(7:30)→山頂(8:25) →姫の池→下山(11:55)=バス80分=宿
- 距離:9㎞
- 累積標高差:995m
- 天候:晴れ
- 行動時間:6時間36分
- メモ:朝バス乗車前に少し食べると良い、携帯トイレを持参推奨、雨のあとはドロドロかな

平ヶ岳登山
今回の登山はお宿のツアーという形になります。なのでスケジュールもカッチリ決まっています。
宿出発は朝4時。5時半から歩いて、12時半に帰着がマスト。
9月いっぱい体調が悪く、山どころか外出もままならない日が続いたので、この日は久々の登山。
スケジュール通りに歩けるか緊張しつつ、月明りの中準備します。まだ真っ暗です。

登山口までは1時間半弱、マイクロバスに10分前には全員乗り込みました。バスは満員!
乗り物酔いする人がいるということで、行きの車内は飲食禁止でした。
お腹が減り過ぎても酔いやすくなるので、乗車前に少しでも行動食をお腹に入れておくのが良いと思います。
林道終点に到着したら、仮設トイレで用を足してからスタート。お宿のご主人が見送ってくれます。
準備をしている間にだんだんと明るくなり、ヘッドランプは必要ありませんでした。
すぐに沢を渡ります。ココが増水すると帰ってこられなくなるとのこと。上にワイヤーが見えますが、過去数回増水のため、チロリアンブリッジで退避したことがあるそう。

すぐに急登が始まります。山頂台地まで標高差800m近く、一気に登ります。
途中は黄色系の紅葉(コシアブラやニオイコブシ)が始まっており、周りの山々も錦のよそおい。見飽きる事がありません。
共同装備は全部仲間にお願いしたので、荷物も思い切り軽く、肌寒いくらいのちょうど良い気温。
軽く汗をかいてくるにつれ、心も軽くなってきました。

標高が上がってきました!
気持ちの良い青空になりました・・・
すぐそばには越後三山の二座が見えます。中の岳と越後駒ケ岳。山深い。

スタートから2時間ほどで山頂台地の入り口に到着。
カラフルに染まった台地がきれい!その中に小さな池塘がちりばめられています。

まずは山頂の西側に位置する玉子石を見に行きました。山頂台地入口から5分くらい。
玉子石は岩が乗っかっているのかなと思っていましたが、セメントでくっつけたみたいに繋がっているように見えました・・・!

南アフリカにTha Hatchlingという岩の上に岩が乗っかった有名なボルダーがありましたが、落っこちてちゃいました。それと同じ運命はたどらなそうですな。良かった良かった。
玉子石から山頂へ向かいます。ゆるやかな起伏があり、風景に変化があります。
すぐそこに見える大きい山は・・・燧ケ岳!すぐそこが尾瀬なのですね~

途中に池塘があり、なんだかマリモによく似た丸っこいものが沈んでいました。
後日、植物に詳しい知り合いに何人か聞いてみましたが、尾瀬の池塘にもみられるカンテンコケムシではないか?というのが今のところの到達点。
確実な情報をご存じの方いらしたら、ぜひ教えて下さい。


山頂付近からは、歩いて行けそうな距離の所に見えるのが、至仏山。その奥のギザギザした山塊が上州武尊山。
奥利根の山の広がりを感じます。
武尊の横には、富士山が顔を出していましたが、この写真ではちょっと見にくいです。

山頂で朝ごはん?お昼ごはん?
時間的な余裕も出てきて、少し安心して休憩できました。

帰りは姫の池と呼ばれる池塘の多いエリアを経由して戻ります。
こちらは鷹巣ルートからの登山道が交わる所なので、デッキで多くの人が休んでいました。

10時頃山頂台地に別れを告げ、のんびり下山。
行きは暗くて見えなかった周辺の峰々も、錦に染まっているのが分かります。

ヒカリゴケなど見学しつつ、ちょうど12時頃に登山口に到着。
お宿のご主人がキノコ汁を用意して待っていてくれました!!下山後のみそ汁って最高~
アマンダレだよ~とおっしゃっていました。ナラタケのことですね。私の地元でも同じように呼びます。新潟から来た言葉なのかなー?

同じ宿に泊まった全員が無事に下山し、皆さん大満足の様子。
こんなにお天気と紅葉がピッタリと合うタイミングはなかなかないですね。ラッキーな一日でした!
お宿のようす
今回登ったプリンスルートは、アプローチに私有地である林道を通るため、一般車は通行できません。
なので基本的には、銀山平のお宿が主催するツアーに参加する必要があります(自転車で登山道までアプローチしている人はいる)。
私たちは湖山荘さんにお世話になりました。館内には山と釣りにかかわるものが沢山。

平ヶ岳登山のプランは夕食+朝食弁当に、マイクロバスで登山口への送迎がついています。
毎日催行されるわけではなく、登山者の人数が揃った日のみ。電話予約が必須で、秋の紅葉の時期は平日でもかなり前から予約しないと難しそう。
希望の日に行きたければ、友達をかき集めて人数を揃えるのもいいかもしれません。
登山者のための便宜とサービスを図ったお宿でありつつ、普通の旅館としても充実していました。
まずロビーにウェルカムドリンクがあるのがうれしい。

内湯もありますが、すぐ近くの日帰り温泉「白銀の湯」の無料利用券(宿泊日のみ可)ももらえます。
私は使いませんでしたが、登山後には入浴半額券が買えるようです。

お夕飯はイワナの塩焼きなど、大充実。
ビックリするほど大きくて美味しいイワナでした!

その他にも、ご当地の美味がいろいろ。
とくに天ぷらで出てきた注目株は「杏仁子(あんにんご)」。ウワミズザクラの未熟果を塩漬けにしたものです。
あまり群馬側では食べませんが、新潟では果実酒にするので有名。杏仁豆腐の香りがします。



もちろんご飯は魚沼産コシヒカリ食べ放題。
私は飲んでないけど、お酒も新潟の銘酒もいろいろありました。

そして、食事が進んできたところで、お宿のご主人による明日の登山のレクチャーがありました。
コースや時間などの説明だけでなく、「朝は暗い中のスタートだけどヘッドライトはいらない程度」など、リアルタイムの情報が聞けてとても役に立ちました。
イラストマップと山頂からの山座同定は全員に配られます。ちゃんと耐水印刷!素晴らしい!😢
事前情報を人から聞くのが嫌な人も、重要な所は聞いておくべし!


スライドショーと食事が終わって大広間から出ていくと、ロビーのいろりに人だかり。
何と焼きマシュマロが用意してありました・・・!!完全にお腹いっぱいでしたが、素通りはできない~炭火で焼きマシュってフィニ。
フロントに用意される朝弁当のおにぎりピックアップを忘れずに寝ましょう~
